e.g.掲載日: 2019年11月20日12:07
画像解析AIでマグロの品質を判定し熟練技術の継承を目指す
- 農林/水産、
- 品質管理、
- 画像認識/画像生成、
- 実施企業
- 双日株式会社
- 技術提供
- 株式会社電通
- 株式会社電通国際情報サービス
- 目的
- 熟練の職人がもつマグロの目利き技術を継承
- 概要
- 株式会社電通ならびに、株式会社電通国際情報サービス(ISID)、双日株式会社は画像分析AIを活用してマグロの品質判定を行い、熟練技術の継承を目指した
- 効果
- 寿司屋での顧客満足度89%
- 課題/背景
- 日本のあらゆる伝統産業において、その長い歴史のなかで培われてきた職人の技は、人類の経験知が集積された貴重な知識資源である。またこれらのノウハウは、「職人の勘」と形容されるように、体系化および言語化がされ得ない暗黙知であるとされ、その担い手である職人が高齢化の一途を辿るなか、存続が危ぶまれる状況があった。
- 実施内容
- 株式会社電通ならびに、株式会社電通国際情報サービス(ISID)、双日株式会社が共同で行った実証実験は、①AIによるマグロの品質判定システム「TUNA SCOPE」β版をマルミフーズ株式会社の尾切り検品業務に適用し、判定精度を検証、②同システムが最高品質と判定したマグロを「AIマグロ(商標出願中)」としてブランド化することによる市場性の検証、という2段階で実施。具体的にはマグロの尾部断面写真と、職人の4〜5段階の品質評価の結果を紐づけて尾切り検品のデータを取得し、ディープラーニングによる画像解析を行うためのシステムを構築。さらに収集したデータを基にチューニングとディープラーニング・アルゴリズムの選定を行い、スマートフォンアプリとして実装した「TUNA SCOPE」β版を開発。マルミフーズでの尾切り検品における「TUNA SCOPE」の適用を経て、最高ランクとして判定されたマグロを「AIマグロ」とし、商品ブランドロゴを開発。『産直グルメ回転ずし 函太郎Tokyo』で5日間にわたって提供し、約1,000皿を販売した。
- 結果
- マルミフーズ焼津工場での検品業務で試験適用した結果、職人と85%の一致度でマグロの品質判定に成功。また店舗でのアンケートの結果、注文客の89%から「AIマグロ」に対する高い満足度を示す回答が得られた。
- e.g.掲載日 2019年11月20日12:07
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